『オメガ3脂肪酸の効果』

オメガ3

オメガ3脂肪酸は、動脈硬化が原因となって起きる心筋梗塞の死亡率が低くなります。現在、日本の厚生労働省が推奨する1日あたりのオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)目標値が1gです。オメガ3脂肪酸は、小腸から吸収されると、全身の細胞全ての細胞膜を構成する大切な材料になります。飽和脂肪酸など、他の脂肪酸も細胞膜の材料になりますが、オメガ3脂肪酸が適度に含まれることが大事です。

さらに、オメガ3脂肪酸特有の分子構造が、曲がりくねった独特の形をしていることが、細胞膜に良い効果をもたらします。例えば、飽和脂肪酸は真っ直ぐな棒状で隣の分子と接する面積が大きくなります。摩擦が大きくなる為、分子同士が密着し、動きにくい状態になります。すると、細胞膜が固く締まってしまいます。一方、曲がりくねったオメガ3脂肪酸は、隣の分子と接する面積が非常に小さくなり、摩擦が減り車輪のような状態になる為、細胞膜が柔軟に変形できるようになります。

血液中に含まれる赤血球にオメガ3脂肪酸が多ければ、柔軟に変形できるようになり、毛細血管の隅々まで血液が行き渡るようになります。これが血液循環を良くすることにつながり、動脈硬化の予防につながります。

オメガ3脂肪酸が豊富に含まれる食材は、マグロのトロやイワシ、サンマ、サバなど。変わり種だとあん肝や、イクラ、キャビアなどの魚卵。魚介類の脂の乗った部位なら何でもオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
コストパフォーマンスが高いのは、イワシ・サンマ・サバの水煮缶やみそ煮缶。市販品ではいずれも100gあたり2000mg超えるオメガ3脂肪酸が検出されました。厚生労働省の摂取目標の2倍です。

オメガ3脂肪酸は、たんぱく質と一緒に摂ると、胆汁が分泌され、より効率的に吸収されるので、魚介類で摂った方が吸収率が良いです。ただし、オメガ3脂肪酸がいくら豊富といっても、例えば、魚卵を食べすぎたら塩分やプリン体などの過剰摂取にもつながりますので、適量の摂取が大切です。

注意が必要なのは、アマニ油やエゴマ油などの食用油です。確かにオメガ3脂肪酸が含まれていますが、魚介類に多いEPAやDHAとは異なり、αリノレン酸という成分です。このαリノレン酸は、身体の中でDHAやEPAに変換されないと、良質な細胞膜の材料にはなりません。しかし、その変換効率は5%~10%ほど。また、乳幼児はこの変換能力が成人に比べて低いという報告もあります。できるだけ魚介類を食べるのがオメガ3脂肪酸を効率的に摂ることが大事です。

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